顎関節症とは


「口が大きく開くことができない」「食べ物を噛む時、関節部分に痛みがある」「ガクッンという嫌な音がする」「偏頭痛がひどい」など・・・最近、このような悩みを抱える患者さんが増えてきてています。このような顎の運動障害を「顎関節症(がくかんせつしょう)」といいます。

「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」 顎の関節(顎関節)周辺に何らかの異常がある「顎が痛い」「顎が鳴る」「口が開けづらい」などが主な症状である慢性的な疾患で、あごの関節に痛みや不快感や関節の痛みがなくても、肩こり、頭痛不眠、目や鼻の不快感などに悩まされている方も少なくないようです。 また、近年顎関節症の患者さんが大変増えています。もともと子供から高齢者まで幅広くみられていましたが、最近はとくに20~30代の女性が非常に多くなってきました。
顎関節症の症状
顎関節症の症状はいろいろありますが、主に下記の様ないくつかの症状が重なって現れる場合があります。
【1】あごに痛みがある
通常はあごを動かした時に痛みを生じたりすること特徴的です。
まれに動かさなくても痛みを伴うことがあるようです。
【2】あごを動かすと音が鳴る(関節雑音)

顎を動かす時に「ガクン」「ポキッ」というクリック音や「ギリギリ」「ジャリジャリ」「ミシミシ」のクレピタス音など音が鳴ります。 クリック音は、口を開け始めると早期に発生し、人によっては口を閉じる際にも同様の音が生じます。発生原因は、関節円板といわれる顎関節を構成している上あごと下あごの骨の間に介在している組織にあります。関節円板は下あごの骨の関節部分(下顎頭)に帽子をかぶるように乗っていますが、何らかの原因で噛み合わせがズレた状態で口を大きく開けた時に、「ガクン」と音がなります。これがいわゆる顎関節症のクリック状態です。音がしなければ良いわけではなく、音がしなくてもどこかに引っかかって、関節円板が上手く動かないことがあります。
また、クレピタス音とは下顎頭の形態が変形することによって生じる場合が多いようです(変形性顎関節症)。一般的には高齢者に多いようですが、近年では若年者にも見られます。
【3】口が開きにくい(開口障害)
正常の人は指3本を縦にしたぐらい(40mm~50mm)は口が開くのが普通ですが、指2本(30mm)もしくはそこまで開かないようであれば、開口障害です。
【4】その他の障害(肩こり・頭痛など)

正常の人は指3本を縦にしたぐらい(40mm~50mm)は口が開くのが普通ですが、指2本(30mm)もしくはそこまで開かないようであれば、開口障害です。